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京都民報webの精度(京都の大深度地下編)

京都市内を縦断する北陸新幹線延伸計画が京都市長選の争点に浮上しています。地下水を利用している、酒造会社からは同計画に不安の声が広がっています。

情報源: 「”掘ってみないと分からない”は無責任」「名水枯れたら世界の恥や」 北陸新幹線延伸計画で酒造関係者が地下水影響に不安/大深度地下通過を想定 | 京都民報Web

相変わらずスタンスが一定なのは評価するが…すでに京都の地下には地下鉄が東西南北に走ってたり,結構大きな下水道が埋まってたり,巨大な共同溝が埋まってたりしているのは知らないんだろうなぁ.(意図的に無視して煽ってるのかも)

トンネルを掘ると地下水が涸れることがあるのは山岳トンネルの場合で,地下水があると工事がしにくいので,山に含まれる地下水をトンネルから排出してしまうことが主な原因.その量が琵琶湖に匹敵するといわれる京都水盆の水を抜くには,一体何万台のポンプで地上に水をくみ上げる必要があるのやら.水は自然と地上には流れないので.

#ところで,伏見の酒蔵の水源地帯を通過する部分は,大深度地下じゃなくて高架じゃないの? 水源地帯の水は稲荷山付近から流れてきているという研究があったと思うので,井戸の西側は基本的に関係ないと思うが.稲荷山には高速道路のトンネルもあるけど,水が涸れたという話も無いし.

なお,地下工事の場合は水を抜いてから工事をするという方法は使えないので,別の方法を使います.

明治時代の「琵琶湖疎水をつくったら琵琶湖の水で京都市内が大洪水になる〜」と大騒ぎしたのと同じ発想かも.

それから,最後の方に「なんぼかかるかも分からへん北陸新幹線や環状線をつくるという人に財政再建ができるわけがない」みたいなこと書いてますが,新幹線の財源の大半が税金だと思ってるのなら不勉強.ちゃんと財源構成知ってるのならミスリード.

相変わらず市販の週刊誌レベルやね.(……あ,週刊誌だった)