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「無人トラック」実現へ、未来投資会議で方針提示

「無人トラック」実現へ、未来投資会議で方針提示 成長戦略素案

情報源: 「無人トラック」実現へ、未来投資会議で方針提示 成長戦略素案 | ロイター

(まぁ,「技術開発」を意識しているんだとは思うが)
運転手不足のことを考えているのなら,鉄道貨物でいいじゃん

確かに技術開発って大事なんだけど,行政って往々にして妙な新技術に飛びついて,数々の失敗してんだよなぁ.特に交通分野.

米2023年までに「車-車間通信」を義務化

幹線道路交通安全局 (NHTSA)が最近公開した規定案は、全新規車両にV2V(車-車間)通信機能の塔載を義務付けている。これはまだ正式な要件ではないが、もし2019年(この種の規則でよくある期限)に発効すれば、自動車メーカーは今後数年をかけて自社車両にシステムを組み込み、新車がすべて通信可能にならなければならない2023年までに準備を整えることができる。

情報源: 米運輸省、2023年までに全新規車両の「車-車間通信」を義務化

自動運転が実用化される際,問題となるのは自動運転車両と手動運転車両の混在状況下だろうといわれてきたが,全自動車自動化に向けてこういった形で半ば強制的にシステムのインストールを義務づけるという時代がついにやってこようとしているわけやね.

この車-車間通信のシステムを鉄道の列車にも登載すれば,線路際の信号機が要らなくなるんだろうか? 応用できるかな?

#記事の日付と,リアルな日付がずれてきたが,気にしてはいけない.

続・トランプ「アメ車買え」

デジャブ感満載の「アメ車買え」というお言葉,そういえば前回の「アメ車買え」の後には,自動車そのものに関する圧力もさることながら,「日米構造協議」なるものの名の下に,公共事業430兆円,さらに積み増して結局は630兆円の実施が決められたんだったっけか?

630兆(実際にはそんなに使ってないが)のうち,交通インフラ投資は道路ばかりで鉄道投資が認められず,「アメ車買え」と対を為すものだったのかなと.

どうも新大統領は状況を正確に理解して無さそうなので,再びデジャブ感満載の事態に陥らなければいいんだけどね.

トランプ「アメ車買え」

ま〜た言ってるよ.

良い製品なら日本人でも買うだろうが,まともに現地ローカライズした製品が投入できてない以上,誰が買うねん,アメ車.

ちなみに,iPhoneは日本人大好きだよぉ>トランプ殿.(あぁ,そういえば,あれはカリフォルニア製の振りして実は上海製だっけ)

20年近く前にフォードのコンターGLに1年ほど乗ったことがあるが,渋滞の無い空いたまっすぐな道路を走るなら概ね快適.燃費は並み.

買ったときには,(カナダで)その辺走ってるクルマと比べて同程度か小さい方だと思ってました.帰国するまでは.でもこれって,日本車でいうとクラウン程度のサイズなんだよねぇ.

そういえば,クライスラーがネオンとかいう自称小型車を開発して「これで日本車は駆逐だ」とか息巻いてたっけ.ネオンもレンタカーで運転したことがあるんだけど,アクセルが「ON/OFF」という動作しかできないに近いフィーリングで,こりゃぁ売れないわ,という印象だったかな.

とりあえず,フォードのフェスティバと軽四トラックの再参入から始めたら?
(そういえば,あれも中味はマツダだったっけ)

 

最近のAEONショッピングセンタの立地

名指しで申し訳ないがAEONショッピングセンターというと,学会の都市計画や交通計画のセッションで既存中心街を破壊しているとか周辺に交通渋滞をまき散らしているとか,残念ながら評価は散々である.

以前とある市役所の都市計画部門の方にこういうことを聞いてみた.ショッピングセンターが周辺道路の渋滞の原因になっていた場合,往来妨害罪で訴えることは可能だろうかと.

こういった店舗は事前に審議会とか委員会が組織されて,立地後の交通状況についても議論され,審議されるので,立地してしまった後に周辺が渋滞してしまった場合は市の責任になるそうである.

さてさて,そうは言ってもショッピングセンターが原因で市民の間で「イオン渋滞」などと言われてしまっては商売上の印象がよろしくないと感じるようになったのだろうか,若干新規立地の傾向が変化してきている.

もちろん全ての新規立地がそうというわけではなく相変わらず郊外の広大な空き地巨大駐車場を備えて環境によろしくない交通機関を大々的に使わせて集客しているケースも多い.

だが,一部の新規店舗は新規駅設置に合わせての周辺開発の一環として出店している場合が出てきている.こことかこことかこことか

例えば京都市内に出来た新駅であるJR桂川駅に隣接して,ビール工場の跡地にショッピングセンターが出来ている.

小規模なバスターミナルも併設.

ただし,だからといって巨大駐車場が無いというわけでは無い.次なるステップは単に駅併設にするだけでなく,客の交通手段のマネジメントまで踏み込むべし.

都市全体での交通手段の分担と比べて,自動車交通の分担が多いようなショッピングセンターだと,都市の自動車化≒地球温暖化に加担しているということになる.

初夢鉄道2017(自動化編)

夢を見た.

20xx年,交通機関の自動化はかなり進んでいた.2010年代半ば以降注目された自動車の自動運転技術は,技術自体は完成するのは早かったものの,関連する法体系整備に時間がかかり,完全自動運転であるレベル4の自家用車への導入には思いの外時間がかかった.

その間,すでにATOという自動運転技術が導入されていた鉄道分野へは比較的早期に導入された.地下鉄を含む都市圏の通勤輸送では自動車の自動運転技術を応用した「新型ATO」の導入が行われており,ホーム柵の導入が終わった区間では「新型ATO」が稼働している.ただし完全に無人運転かというとそうでも無く,非常時の習熟目的という名目で運転席には乗務員が座っている.ドアの開け閉めの監視をするだけなので,実は運転士ではなく車掌相当の仕事しかしていない.もちろん,ドアの開け閉めそのものは「新型ATO」の機能の一部なので,本当に監視しているだけである.

地方部の鉄道でも閑散区向けの「新型ATO」が導入されている.こちらも乗務員がいるが乗務員の主な仕事は検札である.といっても大半はドア入り口のカードリーダー(というか,わざわざかざさなくてもカバンの底に入れたカードのチップを自動的に読み取ってくれる)で運賃収受は済んでいるので,本当の仕事はこちらも乗客の「監視」だけであり,客からはアテンダントと呼ばれている.

リニア新幹線は開業当初より自動化されているが,既存の新幹線にも「新型ATO」が導入されている.とはいっても東海道新幹線開業時点から自動ブレーキ装置であるATCが導入されており,2000年代半ば以降には定速運転装置も装備され始めたため,新幹線用「新型ATO」はドアの取り扱い機能と,従来からある近郊鉄道用のATO(2015年現在で既につくばエクスプレスで導入されているようなもの)の加速機能を追加しただけのようなものであった.(新幹線の運転士の目視力とそれに基づく判断は,初期の新幹線の段階で既に必然性を失っていた)

バスももちろん自動化されている.最初に導入されたバス路線は,ローカル鉄道線の廃止転換路線であり,専用道路を走行するものであった.例のごとく国土交通省が「自動運転の新型BRT」と称して宣伝したため,結構バス転換の話に乗る地方路線は多かった.実態としてはやはりバスであり,単に運転手がいないだけであったため,高速運転されるわけではなく,運賃が安価になるわけでもなく,サービスの改善自体はほとんど無く,後述する「新型自家用車」に対抗できるような交通機関にはなり得ていない.

さて,自家用車の自動運転については法体系の整備によって普及が進んだが,同時にレンタカー会社,タクシー会社,バス会社などが共同事業として始めた無人運転タクシーが普及し,一部の金持ちのステータスをひけらかす目的の自動車以外は自動車を自家保有する必然性が低くなり,自動車保有率が下がってきている.ただし,そのまま「新型自家用車」や「無人運転タクシー」で目的地まで行ってしまう人が多いので,自動車保有率の低下が即公共交通の利用向上に繋がっているのかというと怪しい.新事業会社は無人運転タクシーをパーソナル公共交通と呼べと言っているが,公共交通って一体何なんだという,公共交通の定義についての議論が始まっている.

その他の産業面でも自動化が大幅に進み,雇用の問題が大きな問題になっている.自動化ロボットの導入が安いか,移民の導入の方が安いかといった議論を産業界でしているようだが,果たして人間社会はどうあるべきかという議論は置き去りにされている.20xx年の若者の多くがどういった仕事を通じて社会参加すべきかという深刻な悩みを抱え込むようになり,新たな社会不安を増大させている.

…というところで目が覚めた.

新幹線はえぇ

年末年始の帰省である.

荷物満載,乗員満載の移動なもんで,我が家も例に漏れず自動車移動である.大阪から愛知県へ,その後,和歌山県へという移動だが,いつものコースの新名神→東名阪自動車道が事故渋滞だという.自然渋滞は概ね1kmあたり5分のロスを見込んでおけば到着が読めるが,事故渋滞は軽微なものはどこが事故渋滞か分からないものから,ひどいものは半日通行止めまで様々なので,可能なら避けたいところ.

草津P.A.付近の電光掲示板によると名神高速道路には主要地までの時間が表示されているが新名神方面は時間が表示されていないので,リスクヘッジのために久しぶりに名神高速経由で愛知県方面に向かった.

名神なので途中所々で東海道新幹線と並行する.あちらも輸送のピークなので,かなりの頻度で新幹線列車と併走する.いや,併走するなどと書くと競っているように誤解を与えてしまうので正確に書くと,あっさり追い抜かれる.新幹線速えぇ.

高速道路,高速鉄道などと並べて書くと鉄の車輪かゴムタイヤの違いくらいしかないような誤解を与えてしまいがちであるが,高速道路は低速道路ということを実感した瞬間であった.

ということで,新年になりました.
平成29年,2017年,あけましておめでとうございます.

大気汚染対策で公共交通を無料化・自動車は規制

パリ、大気汚染対策の一環で公共交通機関の料金を無料化・自動車は乗り入れ規制

情報源: パリ、大気汚染対策の一環で公共交通機関の料金を無料化・自動車は乗り入れ規制 – BusinessNewsline

年に一度程度,ヨーロッパに出向くのだが最近気になっていたことがあった.それは,鼻炎の悪化である.

日本に比べて冷涼なので日本の夏の終わりに行くと丁度欧州は秋で,きっと花粉が飛んでいるんだろう,と,最初は思っていた.ところが年々訪れた際の鼻の調子が悪くなる.

ついには鼻をかむと血が混じるようになった.仕方がないので,今年からはアレルギー薬,風邪薬,鼻の洗浄器まで準備して欧州訪問.日本でもここまでひどくなることはないのにね.

今考えると,「クリーンディーゼル」などというものはなかったんだということだろうな.例の捏造発覚まで,欧州ではディーゼル車全盛だったわけだが,排出量が多かったのはCO2だけではなかったのだろう.

さてさて,ナンバープレートの末尾制限は記事のパリの他,留学生の話によると中国でもやっているそうである.あとは盆地で排気ガスのたまりやすいメキシコシティなど.

一時的には末尾制限と公共交通の無料化で乗り切れるかもしれないが,恒久的施策となると,市の入り口に有料ゲートを設けて,その収益を公共交通に突っ込むなんていう方法もあるかも.

日本でも自動車の制限の議論は時々浮上するが,未だかつて実現したことがない.渋滞対策や環境対策には一定の公共性があるのだから,ビビらずに実行すれば良いのだが,日本の政治家にもお役人様にも,その勇気はない模様.

 

どうする北海道の鉄道

ようやく議論が本格化しつつある今日この頃.

情報源: 北海道の鉄道網 もはやJRに任せられぬ | どうしんウェブ/電子版(社説)

「JRの経営努力が不可欠なのは当然だが、鉄道の維持を北海道の地域政策としてとらえるべきだ。そのためにも、国や道には主体的な関与を求めたい。」

…だそうだが,JR旅客各社のうち本州以外の3社については(九州は人口密度が高かったので何とかうまくやったが,)基本は「基金」の運用益頼みの経営構造である.

この「基金頼み」の鉄道経営は,JR発足時にJRになれなかった地方ローカル線各線の経営構造とほぼ同じであり,低金利のために基金の運用益が確保できずにバタバタと倒れた三セク地方ローカル線とJR北海道とは基本的には同じ状況である.

ようやく問題が顕在化したのは,今まで「JRだから何とかなるだろう」という世間の読みの甘さと,これまでに経営の行き詰まった三セク地方ローカル線に比べれば規模が大きく,札幌都市圏というある程度の収益源もあったからである.

ようやくこれで三セク地方ローカル線と同様の議論を開始できるようになったわけで,問題が最近発生したわけでは無く,放置してきただけなのである.

リンク先の記事の最後にもあるように,道路政策と鉄道政策をリンクさせるというのは有効な解決策の一つである.しばしば受益者負担の議論を持ち出して,道路利用者に公共交通の維持費を出させるのかという反対論が出るが,鉄道が倒れかかっているような地域では「道路利用者≒国民」であるので,明確に分離して議論することにはさほどの意味は無く,要は地域インフラとして鉄道を認めるのか否かという議論だけが重要である.

交通基本法あるんだから,鉄道に国道番号とか道道番号(あるいはこれらを含めた「通路番号」)割り振っちゃえよ,という話はよく聞く.

なお,リニアや整備新幹線とこの問題をからめて議論しようとする人もいるようだが,かなりお門違いである.リニアや整備新幹線が千億兆単位で「支援」を受けていると思い込んでいるようだが,返済の見込みのある事業だけが借金できたという話であり,返済を要しない無償資金援助を受けたわけではない.資金構造をよく知らない人の的外れな議論に要注意.

#四国はどうするの?

自動車から「エンジン」が消える!?

 ドイツの有力週刊誌「デア・シュピーゲル(DerSpiege)」が報じたところによると、ドイツ連邦参議院(Bundesrat)が、2030年以降にガソリンやディーゼル機関など内燃機関を使用した自動車を禁止する決議を採択した。同じくこのニュースについて報道した米フォーブス誌によれば、決議採択はただちに法的効果を有するわけではないが、ドイツの規定がEU全体の規定になる場合が多いため、今回の採択が今後、欧州の環境対策の大きなターニングポイントになる可能性が高いという。

情報源: 自動車から「エンジン」が消える!? ドイツで2030年以降の搭載禁止決議が採択(1/3ページ):nikkei BPnet 〈日経BPネット〉

10年前に半分冗談で書いたこの話が,ついに現実になりつつあるのか?

パリ協定の日本の削減提案は-26%らしいが,この程度の削減で温暖化が止まるんだろうか.

日本では相変わらず「運輸部門は自動車の燃費向上で」とかなんとか考えてそうだが.自動車社会が醸し出す低いエネルギー効率は自動車の燃費向上だけでは如何ともしがたい.

******************************約10年前の当サイトの記事******************************

★06/11/24号:
チームマイナス6%(ほんとは50%や80%削減だと言われたら・・・編)

先日、沖縄で研究発表をした際、webmasterの1つ手前の発表が交通や都市分野の研究者ではなくて、エネルギー分野の研究者の発表であった。そのプレゼンテーションの中に、やはり欧州では50%あるいはそれ以上のCO2削減が検討されている旨の内容が含まれていた。マイナス6%などという生ぬるい設定では、会議の面目が保てても、温暖化が止まる保証はないのかもしれない。

さて、運輸部門でこの面目を保つには、22%の排出削減が必要であり、結構たくさん自家用車の削減をしなければならないという丼勘定は先日お見せした。もし、22%じゃなくて、上のような50%が必要であるといわれたら、果たして自動車交通はどの程度の削減が必要だろうか。

 再び、2002年の交通経済統計要覧という資料の数字を使うと、現状の日本では1人が1km移動すると、平均的には112.1グラムのCO2が出てきているので、これを50%削減すると、112.1×(1-0.50)=56.0 つまり、平均的には56.0グラムのCO2しか出さないようにしないといけないということである。そういう状態になるように比率を逆算すると、下の表のようになる。グラフにすると、右である。色を塗った面積の合計は50%減少している。

 

交通機関 旅客輸送のシェア 1人1km運んだときのCO2排出量(g)
鉄道 69.6% 19g-CO2
バス 7.0% 53g-CO2
自動車 20.6% 175g-CO2
飛行機 2.7% 111g-CO2

鉄道のシェアが、32から69になるので2.18倍、自動車は0.38倍になるので、62%減ということである。

さらに、削減量に関するいろんな数字を見ていると、最も強烈な数字としては80%削減が必要などというものも見かけることがある。

 この場合だと、112.1×(1-0.80)=22.4 つまり、平均的には22.4グラムのCO2しか出さないようにしないといけないということである。そういう状態になるように比率を逆算すると、下の表のようになる。グラフにすると、右である。色を塗った面積の合計は80%減少している。

 

交通機関 旅客輸送のシェア 1人1km運んだときのCO2排出量(g)
鉄道 92.3% 19g-CO2
バス 7.0% 53g-CO2
自動車 0.6% 175g-CO2
飛行機 0.08% 111g-CO2

こうなると、自家用車使用禁止令でも発動しないと実現不可能である。だが、場合によってはこういうシナリオも存在しうるという点で、頭の隅にちょっと置いておいてもいい話だと思うが、いかが?