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究極の減便

運転士不足で各地の公共交通が減便になっている.

そんな中,こういう路線もある.即座には理解しがたい内容.

どういうことかと言うと,「年に1日だけ,1本だけ運転する路線」ということ.

「直Q京都」(メインは京都駅と松井山手駅を結ぶ路線)なのに,ここの区間には京都駅は出てこないのもナゾ.

もはや実質的には「廃線」扱いだが,本当に「廃線」にしちゃうと復活させるのが何かと面倒なんだろうなぁ.

みどりの窓口の閉鎖

みどりの窓口の閉鎖がどんどん進んでいる.

「業務の効率化で人件費削減&儲けup」狙いかと思いきや…そうでもないらしい.

窓口要員の人が集まらないので,窓口を閉めざるを得ないらしい.

…が,サービスダウンは明らかなので,客に操作をさせる「みどりの券売機」(※1)じゃなくて,券売機の前で”普通に”しゃべるだけで発券してくれる「AI みどりの券売機」にしてくれんかのう(※2).

※1 みどりの券売機の「完全取り扱いマニュアル」をちゃんと公開すべき.こんな中途半端な使い方説明じゃぁ,わかんねえよ.「その後は画面の案内に沿ってお進みください」の中身が「ボクの考えた便利なシステム」状態の中途半端なシステムなので問題なんだよぉ.web上でいいので「みどりの券売機”完全”シミュレータ」を公開してくんないかな.

https://www.jr-odekake.net/railroad/midori/ticket/

※2 「みどりの券売機プラス+AI」というのがあるらしい.かつてのMS-Officeのイルカ君を思い出してしまった.

”時間あたり最大500人” が引っかかるわけだが…

この1000人という基準は国鉄再建法廃止基準の4分の1だが、隣接駅間の一方向で1時間あたりの最大旅客輸送人員が500人/日以上になる場合や基幹的な路線と判断される場合は対象から除外するとしている。

情報源: 輸送密度1000人/日の線区、協議開始から3年以内に決着を…国交省のローカル線検討会が提言 | レスポンス(Response.jp)

すでに各所で話題になっているこの件.輸送密度1000人で廃止…って,まぁ,JRじゃ無理だわな.

    • 従業員の給与体系が全国基準
    • 保守基準が輸送力の割に高い(割と立派な線路)
    • 通学定期の高い割引率を「公共」の名のもとに負担させられている
    • 管理部門が大都市にあってコスト高だが,その管理経費も負担させられている
    • 沿線自治体は「JRに任せれておけば大丈夫」& JRは「大都市本社なので当事者意識が希薄」→「現場ネコ」状態で,廃線の話が出るまで真剣な乗客増対策なし?
    • ニーズに合わない輸送サービスを漫然と何十年も継続

こんな感じかな.なお,輸送密度1000人で営業を続けている民間鉄道は珍しくない.

ところで,気になったのはこの部分.「隣接駅間の一方向で1時間あたりの最大旅客輸送人員が500人/日以上になる場合」は廃線対象外という条件 (*「人/日」は誤記だと思う).

逆に言えば,片方向ピーク時450人/時とかなら廃線の対象になりうるということ.仮に450人/時をバス輸送しようとすると,60人/台としてピーク時に片道7〜8本/時のバス便が必要ということ.

鉄道線を廃線にしようかというような地域で片道7〜8本/時のバス便を運行できるバス会社あるのか? もしあったとして,朝のピーク輸送終わった後のバス(と運転手)はどうする?

現在,バスは「運転手のなり手がいない」という理由で減便されているような交通機関だぞぉ? 見通し甘くないか?(*)

(*)かつて有田鉄道では,大半の便をバス転換した上で,ピーク時だけ列車を動かしていた模様.結局廃線になっちゃったけどね.

それから,鉄道の廃線が議論されるような地域だと,バスに詰め込みされて輸送されること自体を良しとしない生活習慣の可能性もある.通学時に子供が「バスはギチギチで疲れる.受験に影響する」と言い出せば,容易に自家用車の送迎に切り替わると思っていいだろう.京福電鉄の「負の社会実験」ではそういう話があったと思う.

リンク先の記事には書かれていないが,確か恒常的に50人程度しか乗っていないならバス輸送が適当などという見解も出ているようだが,バスに50人乗せれば半分弱くらいが立ち客になるわけで,昭和の大都市部じゃあるまいし,昨今の地方部じゃぁ着席できない公共交通機関はあっという間に見放されると思うぞ.

「詰め込まれて座れない」と悪評が立って,こちらもすぐに自家用車での送迎に転換しそう.何でもかんでも大都市基準を持ち込むと大失敗.

日本政府さん公共交通支援額をうっかり2桁間違えてしまう

第二次補正予算の公共交通支援の内訳の情報によると,先日の分析通り,メインの支援は政策金融公庫や持続化給付金,雇用調整助成金他で借りるなりしてくれということのようで,やはり例のクーポン券の束のようなのが支援メニューのようである.

それよりも驚いたのが,3枚目の右上の金額である.

「140億円程度」

えっ?! 2桁金額間違えてませんか?

クーポン券の項目だとそんなもんになるのかもしれないが,通勤通学需要の減退,出張需要の消滅,インバウンドの消滅,書き入れ時期の観光需要の消滅で,公共交通事業はかなり痛手を受けてるはず.(そして,当面それは続く.)

140億円? ご冗談でしょう.自動車社会の米国ですら2.7兆円ですよ.

1枚目の「基本的な考え方」のところにちゃんと書いてるじゃぁないですか.

    1. 緊急事態宣言下も含め,感染拡大防止策を講じながらサービス提供が継続されることが必要.
    2. 需要減に伴う減収から財務面での事業存立基盤が揺らいでいる事業者について,事態収束後にサービスの提供が困難となる事態を回避することが必要.
    3. 事態収束後は,十分な感染拡大防止策を講じつつ,ビジネスモデル面も含めた円滑な移行に向け準備することが必要.

140億円でこれが実現できる? ご冗談でしょう.

一般的な商売なら,借金してでも良好な事業をすれば事業の成長があって,借りた金以上のもうけが出るかもしれないが,日常生活を支える交通事業の場合は,事業が軌道に乗ってもせいぜいトントンレベルで,借金返せるほど儲かるわけじゃないんですよ.

世の中の交通事業者が巨大鉄道事業者ばかりじゃないですからねぇ.日本政府さん.

#なお,物販や不動産業で企業グループ全体を支えている交通事業者も多いと思うが,物販→Eコマース,オフィス需要→テレワーク…により,今後もじりじりと収益源を失い続ける可能性アリ.

 

日本政府さん未必の故意でバス会社を破綻させてしまう

何もしないよね.タクシー会社に続いて,バス会社が破綻しはじめてるというのに.

いや,もちろん「何かやってます」アピールしてるのは知ってるけど.

こういうサイトがあるけれど,「事業者の取り組み」「自治体の取り組み」はあっても,”政府の取り組み” は無い模様.

政府の「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の活用事例集」なるものを見ると,いろいろやってますアピールはあるものの…

No.12 公共的空間安全・安心確保事業
 検温設備導入しても客増えない.その検温誰がするの?

No.23 密集軽減のための輸送力増強事業
→ スクールバスにしか使えない.そもそも休校が多くてスクールバス動いてない.

No.24 公共交通応援事業
→ 三密を避けるためにしか使えない.そもそも利用が減っていて客が少ない.
→ 収束後のサポートにしか使えない.そもそも利用が減っていて客が少ない.

No.25 地域公共交通機関の高度化支援事業
→ 収束後の設備投資にしか使えない.そもそも設備投資どころの状況では無い.
しかも,経費の一部だけしか支援せず,設備投資の中核資金にはならない.

No.29 駅乗客数などの解析、可視化事業
→ 人の行動を可視化して外出行動の変容をしてほしいのは行政側であって,公共交通の支援策のふりをしているが支援策では無い.

No.38 必需物品供給事業
→ 公共交通の支援メニューとしてあげられているが,中身は自治体の支援メニュー.

No.47 学校給食関連事業者等への応援事業
→ 「スクールバス」の文字が登場するが,なぜスクールバスが食育なのかがわからない.

No.48 金利、保証料などの金融面での支援事業
→ 「
日本政策金融公庫等の他の支援施策の対象とならない又は超える部分について、利子補給や保証料の助成など金融面での支援」なので,この制度で主体的に公共交通を救う気は無い模様.

No.68 寄付等の応援に応える地域づくり促進事業
→ 要するに「ふるさと納税」だろ.

No.69 地域の魅力磨き上げ事業
No.71 観光/シティプロモーション活動事業

→ 観光PRの支援メニューのようだが,日常の公共交通を支えるものではない.

ちゅうことで,「公共交通ではない一般の営利会社と同じ支援策を使ってね.もちろん,まずは銀行から金借りるなりのことはしてね.」ということを間接的に表現したアピールでしかない.

この政府の「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の活用事例集」なるもの,よく観光地などで配られている(ほとんど使い道がない)割引クーポンの束に見えてしょうがないんだが.この交付金は総額1兆円規模らしいが,全部公共交通に突っ込んでも自動車社会の米国の半分にもならない(全部突っ込めないけど).

このままだと,まだまだバス会社や鉄道会社が破綻してゆくぞ.

 

#未必の故意などではない,と言う反論があるかもしれないが,もしそうなら,現況把握すらできていないということかも.「~地域公共交通の確保維持への積極的な活用に向け、情報交換を始めます~」などと今頃いっている時点でToooooooooooooo Late

#やっとマスクきた.でも,もう間に合ってます.

さき細りのうた

おしえてください
この世に生きとし生けるものの
すべての会計に限りがあるのならば
海は死にますか 西は死にますか
北はどうですか 東もそうですか
おしえてください

私は此の頃 破綻について考えます
誰もが等しく 客を失う悲しみについて
走る苦しみと 終わり無い悲しみと
払いの苦しみと 間引く悲しみと
現在の運営と

答えてください
この世のありとあらゆるものの
すべての事業に 約束があるのなら
バスは死にますか 汽車は死にますか
客が去る様に 錆が来る様に
みんな逝くのですか

わずかな生命の
きらめきを信じていいですか
250億ドルのような 望みといったものを
去る人があっても 来る人はなくて
欠けてゆく月は いつか満ちるのか
なりわいの中で

おしえてください
この世に生きとし生けるものの
すべての会計に限りがあるのならば

空は死にますか タクは死にますか
船は死にますか 鉄は死にますか
港は死にますか 駅は死にますか
私の大切な 故郷もみんな
逝ってしまいますか

米公共交通機関に250億ドル_新型コロナ対策で

トランプ米政権は2日、新型コロナウイルスの感染拡大によって深刻な影響を受けている公共交通機関に対し、総額250億ドルの緊急支援金を交付すると発表した。

情報源: 米、公共交通機関に250億ドルの支援金交付 新型コロナ対策で – ロイター

自動車社会で公共交通は影が薄いと思われている米国でさえ,米国ですら,米国だに,新型コロナ対策で支援するらしいぞ.

いっぽう,東洋の某国は地方の鉄道会社に経営状態がよろしくないのは「オマエの努力が足りないからだ」怒っている模様.
まさに「Too Little, Too Late」
現政権は国民の生命と財産を守れるか

四国新幹線を骨格に再構築を・続々

一方、オブザーバーとして出席した国交省の担当者は、「四国に新幹線を通すにはステップが必要で別の時間軸で議論すべきだ」などと述べましたが、会合では中間整理案が了承されました。

情報源: 四国新幹線を骨格に再構築を|NHK 香川県のニュース

別の時間軸」って何だろうなぁ.

時間軸は通常は1つしか無いので,「別の軸」ということは…

パラレルワールド

…の意味か?

つまり,…

「オマエらの言ってることは到底理解不能な別世界の話だ.」

…という意味か? そりゃぁ知事怒るかも.

ところで「」ではない「時間軸」に沿ってゆくと,その先には勝算はあるのかい?

これなーんだ

四国新幹線を骨格に再構築を・続

一方、オブザーバーとして出席した国交省の担当者は、「四国に新幹線を通すにはステップが必要で別の時間軸で議論すべきだ」などと述べましたが、会合では中間整理案が了承されました。

情報源: 四国新幹線を骨格に再構築を|NHK 香川県のニュース

「ステップ」って何だろうなぁ.たぶん…

    1. 北陸新幹線が大阪まで完成して
    2. 九州新幹線長崎ルートが佐賀と長崎とでけりが付いて全線完成して
    3. 北海道新幹線が札幌まで全線完成して
    4. リース料を前借りしてしまったので財源が無くなってしまった件が解決して財源のめどが付いて
    5. その時点での見通しとして四国新幹線の利用者数がB/C>1となるほど多くて
    6. 他の基本計画線とあわせて優先順位を付けて
    7. 工事の順番待って
    8. そこから工事に15年くらいかけて

…だろうな.ドラえもんか宇宙戦艦ヤマトに希望を託した方が早いかも.

そういう「別の時間軸」を想定してるんだろうな.今生きてる人は全部死に絶えた後の世界だなぁ.

これなーんだ

四国新幹線を骨格に再構築を

一方、オブザーバーとして出席した国交省の担当者は、「四国に新幹線を通すにはステップが必要で別の時間軸で議論すべきだ」などと述べましたが、会合では中間整理案が了承されました。

情報源: 四国新幹線を骨格に再構築を|NHK 香川県のニュース

「ステップ」って何だろうなぁ.まさか…

    1. 複線化して
    2. 電化して
    3. 高速化改良して
    4. 需要が増えて運びきれなくなったら
    5. 新幹線建設

…というステップではあるまいな.

(四国の人には申し訳ない表現だが,)通信手段が発達していない地域においてスマホやインターネットを導入しようとした時に…

    1. まず有線の固定電話を導入して
    2. 自動交換機を導入して
    3. パソコンを普及させて
    4. モデムを介して通信して
    5. ADSLを導入して
    6. 光ファイバーを導入して
    7. 通話機能だけの携帯電話を普及させて
    8. 通信速度の速い基地局に変えて
    9. スマホを普及させて

…などというステップは踏まない.最初から最新の基地局とスマホを普及させるだけである.

なお「別の時間軸で」については,全く新幹線をつくるつもりが無いことの意思表明か? 四国の鉄道網(というか公共交通)が自家用車に対して競争力が無いのは,時代の要請にあわせた適切な投資が無いからなんだがねぇ.

これなーんだ