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ラウンドアバウトを3周…

たまには鉄分ゼロのお話.

最近,日本でも導入が開始された「ラウンドアバウト」.ドローンでこういう撮影も出来るわけやね.Youtubeで発見.「主人公」は1:50過ぎに下側の道路から登場.

https://www.youtube.com/watch?v=1YnDqNaHB9Y

想像するに,どの道路から退出するのか分からなくなってぐるぐる回ってしまったんだと思う.カーナビもデータが更新されてなかったかな.

ところで,英国のカーナビだと,ラウンドアバウトに差し掛かると,いくつ目の道路で退出するかが,画面上のラウンドアバウトのそばに数字で示されていたかと思う.

日本ではまだラウンドアバウトの歴史が浅いので,そういった機能はまだないんだろうな.

 

二重国籍

最近,国政では「二重国籍」が話題である.まぁそら,あかんわな.国家公務員や警察官では外国人じゃぁあかんわけで,ましてや立法府や行政府トップに立つ人ならなおさらだな.

さて,そういう騒動を見ながら振り返ってみると,日本の鉄道会社ってのは会社なので「法人」.つまり法の下の「人」なわけだな.日本国憲法下の日本人.

ところが,株式会社だと一部の株主が外国人だったりするわけで,そういう点では鉄道会社は純然たる日本人とは言えないのかもしれない.二重国籍? 多重国籍?

民間会社なら別に良いじゃ無いか,という話もあるが,単純に利益追求目的の会社ならそうでもいいのだが,結構地域の生殺与奪の権を握っている場合も少なくない.

そうすると,議員や国家公務員レベルの立場とそう変わらないかもしれないわけで,インフラ企業の多重国籍はどの程度まで許されるのか,という議論はもっとあってもいいのかもしれない.

あと,利益追求の程度が激しい企業はともすると「法さえ守ればOK」という行動に陥りがちだが,「法の下の日本人」だと考えると,生身の日本人は法律さえ守っていればOKという行動規範は持っていないという点で,「法の下の日本人」の行動規範はどうあるべきかという議論はもっとあってもいいのかもしれない.特に,30年くらい前まで日本国政府組織の一部だった鉄道会社はその程度が強いはずなんだが,さーてどうかな.

安全(?)地帯

日本の路面電車の設備で,「安全地帯」というものがある.事実上,路面電車の電停のことを指しているのだが,今となっては「いったい,どこが安全なんだ,こんな狭いホーム」と思ってしまう.

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まぁ,元々の「安全では無い地帯」がこういうものなので,確かに程度問題としては安全にはなっている.

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でも,こういうのをいっぺん見てしまうと,日本には安全な電停が無いんじゃないかと思ってしまうよね.

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(写真は,すでに紹介したミュールーズ)

屋上緑化?

京都駅の在来線ホームの屋根の上.屋上緑化の試験施工かしら?

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コケ? メンテナンスフリーの厳しい環境に強いコケがあるらしいが,この屋根の上は想定以上に厳しいのかも.「地肌」が見えてしまっている.

コケは陽光を受けてすくすく育つと言うよりは,湿気が命じゃないかと思うので,南側斜面は太陽光パネルにして,北側斜面をコケにした方がいいのでは?

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なお,ここ数日ミュンヘンネタを書いているその流れで書くと,ミュンヘンの中心街にはこういう屋上(軒上?)緑化があった.

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ここは,どこかで栽培した芝生シートを敷いている感じだね.

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ICEの中でお腹が空いたら

日本の新幹線でお腹が空いたら,車販がやってくるのを待って弁当でも買う.

じゃぁ,ドイツのICEでお腹が空いたら…食堂車が付いていればそこに向かう.あるいは,日本ではあまりなじみの無い方法で食事にありつける.

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一等車の座席には,こういうメニューが置かれており,車掌がやってきたらスープやパンやサンドイッチなどの軽食を座席でオーダーできる.支払いも座席で.

昔は日本でも一部の私鉄有料特急(知ってる範囲では東武の特急)で同様のサービスがあったかと思うが,今もあるのかな.

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日本の優等列車は,護送車に成り下がっているケースが多くなってきているが,ビジネスであれ,観光であれ,旅行では食事をどこでどのようにとるかというのは大事な課題だ.

 

ハブ&スポーク

数年前の話である.京都市右京区の山奥の高校に行ったときのお話.通常なら自家用車で行くことを考えるような場所だが,職業柄,何とか公共交通で往復できるかどうか検討した結果,JRバスを終点まで乗ってそこから地元の生活用のバス(京北ふるさとバス)に乗れば行けるということがわかった.

帰りはこのバス停から”ふるさとバス”に乗る.

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●印つきの休日運休のバス便が多いのは,通学バスを兼ねているからのようだ.本数が多いとはいいがたいが,結構がんばって運行させている方である.

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までバスが来るまでしばらくある.あたりを見渡すと…ん?

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ああぁ,やってるやってる.小学校の頃って,こんな感じだったよなぁ.

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そして,バスの時間になると上級生のかけ声で整列.「背の順に並んで…」だそうな.ということで,オッサンは列の最後にならぶ羽目に.

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数キロ走って周山のバスターミナル.ここから京都駅まではJRバス.1時間以上かかる.

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このバスターミナルには,地域一帯を結んでいるバスの時刻表が架かっているが,面白いのはほぼ同じ時刻に6〜7方面に一斉にバスが出発していることだ.経費を抑えるのなら,1台のバスを使って出発時刻と行き先を変えて運行させることもできるだろう.でも,ここは京都駅からのJRバスがやってきたのに合わせて一斉に各方面に出発させて乗換を確実にしている.もちろん,地域内のバスも相互にこの小さなバスターミナルで相互に乗り継げる.

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こういうシステムは,便数の少ない地域で有効なシステムだね.本数が少ないなら少ないなりの工夫がある.

あんまり有名ではないが,いい地域交通システムだ.(今も機能してるのかな?)
スイスの幹線鉄道システムも,基本的にはこれと同じ.

ここは駅でした

パリのオルセー美術館.広々としたドーム内の展示場は,かつての駅そのもの.

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「オルセー駅」の名残は,この大時計でわかる.

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駅だと言われて,あらためてエントランスを見ると,それっぽく見えるから不思議.

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この駅からどこに向かう列車が走っていたかというと,セーヌ川側の時計の下に答えが書いてある.

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「Paris-Orleans」つまり,ここからオルレアン行きの列車が発着していた.今は,オルレアン行きはセーヌ川に沿って5kmほど東に行ったAusterlitz駅になっている.

数十年前の時刻表を見ると,ちゃんと,このOrsay駅を出た列車はAusterlitz駅を経由してオルレアンに向かっている.(ということは,道路になっているセーヌ河畔は,昔は線路か? 加茂川沿いの京阪電車みたいだな.)

こういうのを見てしまうと,日本の駅って安っぽいの多いな,と思ってしまう.

目指せコードシェア:航空券と特急券をセット販売

そうそう,とりあえずはそんな感じ.

 JR西日本と日本航空は29日、米ロサンゼルスから関西空港までの航空券と関空から京都駅までのJR特急乗車券を一括で買える「JAL&はるか」を4月下旬から発売する。鉄道の乗車証を事前に手に入れられるため…
情報源: 航空券と特急券をセット販売 JALとJR西、ロス便で:朝日新聞デジタル

これだと区間限定の単なる企画商品だけど,この先のステップは…

  • 世界のどこからでもJALで関空についた客向けに「はるか」をセット販売する
  • JALのwebサイトで成田や関空などとともに「京都」を行き先に加えて予約できるようにする
  • サンダーバードを関空まで乗り入れて,「福井」「金沢」を加えてもOK.
  • 京都駅にKIX,HND,NRTなどと同様の3文字コードを割り当てる
  • 「はるか」をJALとコードシェアする

何を言ってんだ,と思うかもしれないが,すでにドイツ鉄道とルフトハンザ航空ではやっている

じゃぁ,がんばってね.

 

Auto Train

フランスのニース駅の構内には,こういう貨車が停まっている.

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「車運車」という貨車である.日本では工場から出荷された車を運搬する際に使われる貨車だが,海外ではフェリーのような使われ方がされていることもある.

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どうやら,「Auto Train」というらしい.

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待合所のような所の入り口には,料金所のようなゲートもある.

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専用webサイトもあるようだが,ニースへはパリから運行されており,季節によって運転されている曜日が違うようだが,パリ発の場合は出発日の10-19時に車を預けると翌日の12-18時にニースで受け取れるようである.逆向きは9-17時半預けて翌日9時半-20時受け取りのようだ.カギを預けてしまって積み込みはプロがするんだろうね.海外のホテルで時折ある「バレットパーキング(Valet Parking)」みたいなもんだね.

運賃は119ユーロ,つまり1万5千円からのようなので,自分で運転しなくても良いことを考えると悪くないサービスかも.「客は運ばない」という注意書きもあるようなので,”宅急便の車運搬サービス”のようなものか(そんなサービス聞いたこと無いけど).荷物も車に積んでおいていい,みたいなことも書かれているようなので,結構便利かも.自転車も2台までOK,とも書かれているあたりは自転車好きのフランスならではかも.

日本でも,トラックの荷室だけ運ぶRORO船というのがあるが,それの自家用車列車版か.このサービス,日本でもできると思うんだけどなぁ.サービスレベルが微妙な寝台列車にする必要もなさそうだしね.

 

路面電車の地下線

タイトルが,それ自身,矛盾しているじゃぁ無いかという指摘は置いといて,海外のLRTについて調べているとしばしばお目にかかるのがこういう施設.

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路面電車の地下線である.日本ではまずあり得ない.

なぜ日本ではあり得ないかというと,日本では原則として鉄道整備は独立採算であるからだ.つまり,地下線をつくったならば,その建設費を運賃で払わなければならない.

例えば1kmの地下線を100億円でつくったとしよう.この100億円を運賃で支払うとする.地下線に乗り入れてくる電車の客は,平均5km乗車して200円支払ったとすると,1kmならば40円分である.

100億円÷40円/人=2億5000万人

電車には毎便100人ずつ乗っていたとすると…

2億5000万人÷100人/便=250万便

往復計で5分ごと,朝6時から24時までの18時間運転されていたとして…

18時間×(60分÷5分/便)=216便/日
250万便÷216便/日=11574日=31.6年

運賃を全額建設費の支払いにまわしても30年以上かかる.車両費や電気代,保守費,人件費,利払い等々の入っていない段階でこれであるので,事実上,運賃で地下線の建設費を払うなんてのは不可能である.

そもそも,朝から晩まで5分ごとにほとんど満員のLRVが走ってくるとの設定に無理がある.

つまり,こういった「路面電車の地下線」は独立採算の下ではできない施設,ということになるわけだ.インフラ整備の根源的な考え方が違う,というお話.