国の不介入「文書に」JR東海社長要望

国から低利融資を受け、リニア中央新幹線の大阪延伸を最大8年前倒しするJR東海の柘 – Yahoo!ニュース(朝日新聞デジタル)

情報源: 国の不介入「文書に」 JR東海社長、リニアで要望(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース

何遍も言うが,リニア新幹線は全国新幹線鉄道整備法に基づく中央新幹線という計画に乗っかってしまったので,資金を誰が出そうが国策以外の何モノでもありません.

全国新幹線鉄道整備法の冒頭には…

この法律は、高速輸送体系の形成が国土の総合的かつ普遍的開発に果たす役割の重要性にかんがみ、新幹線鉄道による全国的な鉄道網の整備を図り、もつて国民経済の発展及び国民生活領域の拡大並びに地域の振興に資することを目的とする。

…と書かれており,目的に合致するように整備するのが適当です.金を出しさえすれば,自由に何でもできるわけではありません.そろそろ理解しましょう.

ましてや公的資金を借りてしまえば,その資金投入の目的をも考慮する必要が加わることは当然です.

フラット35で金を借りて家を建てようとすると,技術基準適合住宅でなければ融資の対象とならなかったり,特定優良賃貸住宅供給促進制度で金を借りて賃貸マンション建てようとすると,床面積、構造、広さ、戸数などの条件が定められていたり,それなりに条件は加わるものです.

ちゃんと国策を理解して事業を進めましょう.

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ところで,3兆円も借りてしまうと,東海道新幹線のリース払いが終わって毎年3千億円以上払っていた分が浮いてきたのと合わせて,2027年頃までには借金しなくても6兆円あまりの資金が確保できて,リニア代払っても資金余るはずなんだけど,その辺はあんまり表で語らないのね.

「借金は5兆円以内」の条件と合わせると,名古屋以西のリニア建設資金問題は既に完全に解決しているはずなんだけど(※),どうして「8年だけ前倒し=名古屋の10年後」なのかな? 税務署が手ぐすね引いて待ってますよ!

(※)そうなるように「3兆円」という額が決められたはずなんだけど.本当は2034年頃には全線開業できるよね.しかも「3兆円」以外の借金無しで.「借金は5兆円以内」の条件で良ければ,「3兆円」の分と合わせて「借金は5兆円以内」だったとしても,資金的には2029年頃には全線開業できても不思議じゃないよね.