JR新大阪-桜島間直通列車は大阪万博の救世主か?(その2)

情報源: 大阪・関西万博 会場もよりの桜島-新大阪間に直通列車検討 JR西日本 – 毎日新聞

続きである.

経済産業省の3年前の資料によると,一日の来場者数30万人(たぶん最大)を想定し,地下鉄中央線の延伸を延伸して6両編成の電車を3分間隔で199%まで詰め込んで輸送し,此花大橋と夢舞大橋を6車線まで拡幅すると,シャトルバス692台でピストン輸送すれば輸送できるらしい.
夢舞大橋は既に最初から6車線で設計施工してある模様.)

このwebサイトによると,「大阪市の基本計画によれば」(…探してみたが,見当たらない)来場予想2800万人に対して,1日最大28万人,ピーク時5.9万人/時の輸送力が必要らしい.40%が鉄道利用で,ピーク時2.4万人/時を輸送するらしい.

じゃぁ,3000万人なら,ピーク時6.3万人/時の処理が必要ということか.

地下鉄中央線の輸送力が鍵になりそうだが,車両が今のままなら定員820人(6両),路線自体はATC化されており御堂筋線などと同じ仕様のようなので,頑張れば3分未満の間隔でもいけそうだが,折り返し能力の問題もあるので,3分間隔としてみる.詰め込み具合は,行楽客を199%詰め込むというのは非現実的なので,京阪神圏の路線整備の目安の150%に設定してみる.

820人/本×(60分÷3分/本)×150%=2.46万人/時

あんまり数はさばけそうに無いが,0.06万人/時は船で輸送したとすると,残りはバスである.

6.3万人/時 −2.46万人 −0.06万人=3.78万人/時

これをバスで運ぶとすると,仮に70人/台として…

3.78万人/時÷70人/台=540台/時

…ということで,ピーク時には540台/時くらいのバス便が必要である.6.7秒に1台のバスが走ると言うことやね.遠くから会場まで運ぼうとすると,必要なバスの台数はもっと増えて,経産省の資料とかwebサイトに書かれているように,大阪府下のバスの半分をかき集める必要があるということになる.

まぁ,そこは実はあんまり問題じゃないと思ってましてね.
(でも,かき集めるのはしんどいかも)

ピーク時には540台/時のバス便というと,自家用車換算では1000台分程度になるので,ほぼ一般道1車線を消費してしまう.会場からの回送便も必要なので,2車線をバスだけで消費する.

つまり,橋を4車線から6車線に増設してもバスだけで消費ということになる.万博会場への物資輸送やIRへの輸送,物流ターミナルへの出入りは別途あるので,道路の能力はギリギリということになりそう.増設分は全てバス専用レーンでもいいレベル.

まぁ,そこも実は切実な問題じゃないと思ってましてね.
(車線増設さえしておけば,ピーク時間帯の1-2時間だけ,物流と自在搬入を制限すればOK ?)

6.7秒ごとに到着するバスを処理するのが実は大問題じゃないかと思ってまして,(どんなバスを使うのかにも依るが)バス客が降りきる(あるいは乗り切る)までに10秒以内じゃ無理で,2-3分は見ておかないといけないんじゃないかと思う.中の2.5分と言うことにして…

2.5分/台÷6.7秒/台=22.5

つまり,同時に20-25台くらいのバスが停まれるような巨大バスターミナル(ちなみにバスタ新宿は乗車用12台,降車用4台)が必要かも.ここらへんは,乗降に何秒かかるかによる.

このバース数だと,一見して空きバースを見つけるのは困難なので,次々と到着するバスに自動指示するような信号システムが必要かも.

…とは書いたが,6.7秒間隔のバスって,現実的なんだろうか?

まだJRの話に到達してないな.(つづく