緊急事態宣言発令時の鉄道運転計画

ようやく緊急事態宣言発令へ.鈍いなぁ,遅いなぁ.

まさか事前に想定準備してないということはないと思うが,緊急事態宣言発令時における鉄道の運転計画を考える際には,まず次の2つのどちらなのかを考える必要がある.

    1. 鉄道を使った都市への流入制限なのか
    2. 需要減少に対応する供給量の合理化なのか

B.しか考えていない鉄道会社は論外として,A.ならば,さらに2つの観点から検討する必要がある.

    1. 鉄道車両そのものの輸送能力を絞って,輸送できなくすることによる流入制限
    2. 駅の処理能力を絞って,結果として輸送できなくすることによる流入制限

a.だとすると,具体的方法としては減車か減便である.要するに積み残しを発生させて輸送できなくすることで結果として都市への流入を制限することになる.だが,伝染病対応において積み残しを発生させるほど電車を混ませることは適切では無い.

b.だとすると,駅の改札口を閉めたり,一部の駅そのものの営業を休止したりといった方法で制限をすることになる.駅の改札を閉める方法はラッシュのひどい駅のピーク時には行われている方法であり,高速道路のランプを閉鎖するのもこの方法だ.だが,駅構内や駅周辺が混雑するので,やはり伝染病対策としてはあまり適当では無い.一部の駅の営業をやめても隣接駅が混むだけなので,あまり有効では無い.

ということで,減便等は伝染病対策としては得策では無く,最初から客が駅に向かわないようにするのが肝要である.一種の交通需要管理やね.程度の差はあるが,新幹線や特急列車も同じようなことになる.

    1. 北京の地下鉄でやっていたような「予約制」にする.
      できれば,乗車列車と乗車位置の指定
    2. マイナンバーなどのIDや定期券の番号の末尾の偶数奇数による制限「末尾制限」にする.
      (中国やメキシコなどの自家用車の制限方法?)
    3. 定期券の使用を停止し,切符を販売する.ただし枚数制限.事前に配給切符を配布するという方法も考えられる.
      (太平洋戦争の戦時中の列車?)
    4. 定期券の末尾により,乗車時間帯を制限して車内の密度をコントロール.
      (強制時差出勤)

「お願い」ベースでは,うまくいかないと思う.

※減便せずに,とりあえず全便を各駅停車にして空気を頻繁に入れ換える?
※「お願い」ベースのテレワークだと,やはりあまり効果は無い模様.今日も皆さん通勤平常運転.ええのか?
※緊急事態宣言時に「企業家の皆さん,在宅勤務は従業員の命を守る行動です.雇用主はそのことを肝に銘じる必要があります.」くらいは言わないと屁のカッパの模様.
※労働組合が「雇用主は従業員を危険にさらしている」と騒がないのが不思議.

※大阪の地下鉄がやっちまった模様

※さすがに乗車効率20%を切ったら減便してもいいと思う.