JR新大阪-桜島間直通列車は大阪万博の救世主か?(その1)

情報源: 大阪・関西万博 会場もよりの桜島-新大阪間に直通列車検討 JR西日本 – 毎日新聞

このお話.コロナの話でそれどころでは無い状態だが,輸送能力不足が懸念されている.

新型コロナパンデミック→世界恐慌レベル不況,という状況に突入しそうだが,そうなると,そもそも世界中からお客を集めるという21世紀大阪万博とか,その後のインバウンド狙いのギャンブル施設は成立しないんじゃないかと思い始める今日この頃.

海外旅行というのは,生活に余裕があるときにするものなので,アフターコロナの世界は(一部の動きの変な国はともかく)みんな貧乏になっていて,インバウンド需要消滅の可能性あり.

さて,そういう観点は横に置いといたとして,果たして標記の直通列車は万博輸送に役に立つのかというチェックをしてみよう.

規模の小さかった花博はミニ地下鉄とバスで十分対応できたし,ポートピアもあんまり大きくは無かったのでポートライナーとバスでOKだった.

愛知万博はリニモという交通手段が注目を集めたが,あまり輸送能力は高くなかったので,JR→愛知環状鉄道というルートで,最寄りの八草駅からバスといった方法もあった.P&Rもしてたっけ? 博覧会の規模としては花博とあまり変わらない.

1970年大阪万博はというと,地下鉄御堂筋線(正確には北大阪急行の臨時路線延伸)と阪急千里線とでじゃんじゃん輸送していたし,小一時間くらい歩く気力があれば国鉄駅や阪急駅も使えたので,概ね十分な客の輸送能力があった.客の総数6400万人.

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じゃぁ,2025年の大阪万博はというと…地下鉄中央線の延伸とバス輸送と,あとは船? ヘリコプターがどうのこうのという話もあったっけ?

まずは,簡単なあたりから.

ヘリコプターなどの空からの輸送については,ごく一部の忙しい人の輸送には使えるかもしれないけど,数が捌けない.ということで,話題づくりにはなるが,主たる輸送にはなり得ない.テレビで「切り札!」とか言ってたと思うが,どんな弱い切り札やねん.

埋め立て地なので,海上輸送が使え,船による輸送も計画されていたかと思うが,100人乗りの船を10分間隔で運行しても600人/時にしかならないので,ゆったり落ち着いて会場入りしたい人向けの隙間交通にはなりそう.

想定来場者総数3000万人,ピーク時には,1時間で6万人くらい輸送したい模様.甲子園の観客輸送みたいな数字やな.阪神電車に相談に行くのが早道かも…(つづく