Coastal Engineering Laboratory
2019.3.19
リストマーク何を渡しているのか?
2019年3月19日:
 今日は卒業式でした.雨の降る少し肌寒い中での卒業式は,やわらかい雰囲気の中でいつもの通り行われました.卒業する諸君はみんな穏やかな表情で「お世話になりました.」と言ってくれました.そんな中で,私は卒業していく彼らに何を授けたでしょうか?彼らは私から何を受け取ったでしょうか?今日はそんなことを考えながらの卒業式でした.
 先日,ある先生の退職お祝い会に参加する機会がありました.二十数年前に私はこの先生から何を受け取ったのだろうか?なぜ大阪から遠く離れた場所までやってきてお祝い会に参加する気持ちになったのだろうか?
 ひとつ思ったのは,お祝い会に参加している私は,二十数年後に先生の退職をお祝いできて幸せな気分だったということでした.先生から何かわからない何かを受け取って,二十数年が経って「あの時はお世話になりました.」と伝えられる状況は,この上なく幸せでした.
 お世話になった人にお礼を伝えられることが幸せな気分にさせてくれることは,ある本で読んだことがありますが,まさにそんな気分でした.師匠を持つ幸せでしょうか.
 そんな何かを私は私の学生に渡せているのでしょうか?彼らの人生に何を渡してあげられているのか,結局わからないままですが,彼らが人生を歩んでいく姿を後ろから応援しているよという気持ちだけは伝えて,今年も送り出してあげました.
 彼らと真夏の暑い中で一緒にがんばった実験の画像が,彼らとの一番の思い出だなぁと思って挙げておきます.
 ご卒業おめでとうございます.
 
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